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【保存版】スペインワイン選び方まとめ【産地/品種/格付/オススメ】

スペインワインの特徴 グルメ

良いスペインワインを選ぶには、産地、格付け、品種などワインの特徴を知る必要があります。一方、スペインワインについて説明サイトは数多くありますが、教科書的な複雑な情報が多く、結局、どのワインを選んだらいいのか判然としないもの多いですよね。「レストランやワインショップで即使える知識をもっとコンパクトにまとめて説明して欲しい」「結局どのワインがオススメなの?」。

この記事では、このような皆さんの疑問にお答えしますね。また、記事の最後に教科書的な豆知識も掲載しますので、より詳しく知りたい方は参照して下さい!

本記事の内容

  • スペイン・赤ワイン(Vino tinto)の簡単な選び方
  • スペイン・白ワイン(Vino blanco)の簡単な選び方
  • スペイン・スパークリングワイン(Cava)の簡単選び方
  • スペインワインの豆知識

マコト

では、早速、スペインワインを知る旅に出かけましょう!!

案内役は、スペインとスペインワインが大好きな僕、マコトです!美味しいスペインワインを僕と一緒に楽しみましょう。

 

  1. スペイン・赤ワイン:Vino tinto(ヴィノ・ティント)の特徴と簡単な選び方
    1. 赤ワインの産地
    2. 赤ワインの格付け
    3. 赤ワインの熟成レベル
    4. 赤ワインのブドウの品種
    5. マコト的スペイン赤ワイン選び方3パターン
  2. スペイン・白ワイン:Vino blanco(ヴィノ・ブランコ)の特徴と簡単な選び方
    1. 白ワインの産地
    2. 白ワインの格付け
    3. 白ワインの熟成レベル
    4. 白ワインのブドウの品種
    5. マコト的スペイン白ワイン選び方4パターン
  3. スペイン・スパークリングワイン:Cava(カヴァ、カバ)の特徴と簡単な選び方
    1. カヴァの格付け
    2. カヴァの熟成レベル
    3. カヴァの辛さ(甘さ)
    4. カヴァの産地
    5. カヴァのブドウの品種
    6. マコト的カヴァ選び方2パターン
  4. スペインワインのランクを決める「原産地呼称」制度について
  5. スペイン・赤ワインの特徴
    1. スペイン・赤ワインの主な産地
    2. 熟成期間による赤ワインの分類
    3. スペインの赤ワインで使われる主なブドウの品種
  6. スペイン・白ワイン:Vino blanco(ヴィノ・ブランコ)の特徴
    1. スペイン・白ワインの主な原産地
    2. 熟成期間による白ワインの分類
    3. スペインの白ワインで使われる主なブドウの品種
  7. スペイン・スパークリングワイン:Cava(カヴァ、カバ)の特徴
    1. カヴァの産地
    2. 熟成期間によるカヴァの分類
    3. 辛さ(甘さ)によるカヴァの分類
    4. カヴァで使われる主なブドウの品種

スペイン・赤ワイン:Vino tinto(ヴィノ・ティント)の特徴と簡単な選び方

スペイン赤ワインをレストランやワインショップで選ぶ際には、下記の4項目を確認して下さい。

  • ワイン産地
  • 格付け
  • 熟成レベル
  • ブドウの種類

赤ワインの産地

「Rioja(リオハ)」「Ribera del Duero(リベラ・デル・デュエロ)」「La Mancha(ラ・マンチャ)」「Toro(トロ)」が代表的な赤ワインの産地です。先ずはこの「4産地」を覚えておきましょう。特に「Rioja(リオハ)」はスペイン赤ワインの代表産地ですので必須です!!

赤ワインの格付け

格付けは6種類ありますが、最高級格付け「D.O.Ca.」もしくは高級格付け「D.O.」の2択で大丈夫。
格付けはワイン個別ではなく産地にされているため、一見、どの産地がどの格付けなのか覚えるのが難しそうですが、焦る必要はありませんよー。名誉ある「D.O.Ca.」の最高格付けを得ているのはスペイン全土で「Rioja」と「Priorat(プリオラート)」の2産地のみ。特に「リオハ」を抑えておきましょう。
「D.O.」の格付けを得ている産地は現在60以上あり、僕たちがレストラン等でみかける赤ワインで「リオハ」と「プリオラート」以外は大概は「D.O.」格付けのワインです。ただ、その中でも「リベラ・デル・デュエロ」はいつ「D.O.Ca.」に昇格してもおかしくない高評価産地。覚えておくと便利だと思います。
例えば、前述の4産地の格付けはこうなってます。
「リオハ」=「D.O.Ca.」
「リベラ・デル・デュエロ」=「D.O.」
「ラ・マンチャ」=「D.O.」
「トロ」=「D.O.」

赤ワインの熟成レベル

熟成レベルは熟成期間によって4種類に分かれていますが、「Gran Reserva(グランレゼルバ)」と次に熟成レベルが高い「Reserva(レゼルバ)」の2択で。熟成レベルの低い「Crianza(クリアンサ)」も美味しくないわけではないですが、レゼルバとクリアンサとが料金的に大きく違わないので、折角ならレゼルバ以上のワインを選ぶのが良いと思います。

赤ワインのブドウの品種

これは好みもありますし、多くのワインが多品種のブレンドのため、甲乙を簡単には決められませんので、スペイン赤ワインに使われている代表的なブドウを抑えて起きましょう。代表的なブドウの品種は、「Tempranillo(テンプラニーリョ)」と「Garnacha Tinta(ガルナッチャ・ティンタ)」です。多くの場合はこの2種類のブドウをベースに他の品種のブドウ等とブレンドされていることが一般的ですね。「リオハ」ではテンプラニーリョとガルナッチャとのブレンドが人気。一方、「リベラ・デル・デュエロ」ではテンプラニーリョとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドが人気。こんな感じです。色々と試してみて、自分の好みを探してみましょう!

マコト的スペイン赤ワイン選び方3パターン

前述の4項目を考慮した僕的なスペイン赤ワイン選び定番3パターンを紹介しますね。

  1. リオハ産+D.O.Ca+Reserva+テンプラニーリョ
    味と料金とのバランスを重視するならこれ
  2. 産地は気にせず格付D.O.+Gran Reserva+品種も気にせず
    リオハ産のReservaがなければGran Resevraであることを重視
  3. リオハ産+D.O.Ca+Gran Reserva+テンプラニーリョ
    ちょっと贅沢に高級ワインを楽しむこと重視ならこれ

この3パターンが僕の定番のスペイン赤ワイン選び方です。このパターンだけで、多くのレストランやワインショップでスペイン赤ワインを選ぶ際の迷いがだいぶ狭まりますよ!!

豆知識を付け加えますと、実は、格付けD.O.Caの上にV.P.という最上格付けがあります。これは産地に関わらず最高品質のワインが獲得できる格付けで、V.P.のスペインワインの誇りと言っていい非常に質の高い美味しいワインです。マコトも記念日や特別なシチュエーションではちょっと奮発してV.P.行っちゃいます!

 

スペイン・白ワイン:Vino blanco(ヴィノ・ブランコ)の特徴と簡単な選び方

スペインワインという赤ワインの印象が強いですが、実は赤ワインと白ワインの生産量はほぼ同じ。スペイン国内だけでなく、世界中でスペインの白ワインは楽しまれています。

スペイン白ワインの選び方も赤ワイン同様に下記の4つの項目を確認して下さい。

  • ワイン産地
  • 格付け
  • 熟成レベル
  • ブドウの品種

白ワインの産地

「Rueda(ルエダ)」「Penedes(ペネデス)」「Rias Baixas(リアス・バイシャス)」「La Mancha(ラ・マンチャ)」が代表的な白ワインの産地です。僕たちがレストラン等で見かけるスペイン白ワインはこれらの産地のことが多いので覚えておきましょう。

白ワインの格付け

格付けですが、白ワインの場合は「D.O.」のワインを選ぶのが基本だとマコトは思っています。「リオハ」でも「D.O.Ca.」の美味しい白ワインを作っていますが、「リオハ」と言えばやはり赤ワイン。白ワインはあえて「Rioja」を外して白ワインの有名産地のものを選ぶのが良いと思います。「ルエダ」「ペネデス」「リアス・バイシャス」の3産地はいずれも「D.O.」格付けです。

白ワインの熟成レベル

熟成レベルは赤ワイン同様に熟成レベル最上級の「Gran Reserva(グランレゼルバ)」と次に熟成レベルが高い「Reserva(レゼルバ)」の2種類から選びましょう。

白ワインのブドウの品種

白ワインもブドウの甲乙は難しいですので、赤ワイン同様、スペイン白ワインに使われている代表的なブドウを抑えておきましょう。代表する最高品質の品種は、「アルバリーニョ(Albariño)」と「ベルデホ(Verdejo)」です。また、「アイレン (Airén)」はスペインで大量に生産されているたまえ、多くの高級スペイン白ワインは「アルバリーニョ(Albariño)」と「ベルデホ(Verdejo)」をベースに他の品種のブドウ等とブレンドされることが一般的で、「アイレン (Airén)」は割とリーズナブルなイメージですね。

マコト的スペイン白ワイン選び方4パターン

赤ワイン同様、白ワイン選びのマコト的定番4パターンを紹介しますね。

  1. リアス・バイシャス+アルバリーニョ
    この組み合わせが白スペインワインでは間違えなし。
  2. ルエダ+ベルデホ
    リアス・バイシャス+アルバリーニョに並んで間違えない組み合わせ。
  3. 産地は気にせず格付D.O.+Gran Reserva+品種も気にせず
    赤ワイン同様、困ったらGran Reserva択が間違いが少ないです。
  4. 安定の美味しさシャルドネ
    白ワイン選択で本当に困ったらシャルドネですよね。スペインでも人気。ただ、ラ・マンチャ+アイレンでもいいかもです。

この4パターンが僕の定番のスペイン白ワイン選び方です。このパターンだけで、多くのレストランやワインショップでスペイン白ワインを選ぶ際の迷いがだいぶ狭まりますよ!!

 

スペイン・スパークリングワイン:Cava(カヴァ、カバ)の特徴と簡単な選び方

スペインのスパークリングワインはCavaと呼ばれています。パーティーや食事会でスパークリングワインを開けるとき、Cavaを選んじゃうってオシャレだと思いませんか?僕は、友だちとのパーティーにスパークリングワインを持っていく時は必ずCavaを持っていきます。

カヴァの選び方ですが、赤ワイン・白ワインと違い、下記の3つの項目を確認して下さい。

  • 格付け
  • 熟成レベル
  • 辛さ(甘さ)

カヴァの格付け

格付けですが、白ワインの場合は「D.O.」のワインを選ぶのが基本だとマコトは思っています。「リオハ」でも「D.O.Ca.」の美味しい白ワインを作っていますが、「リオハ」と言えばやはり赤ワイン。白ワインはあえて「Rioja」を外して白ワインの有名産地のものを選ぶのが良いと思います。「ルエダ」「ペネデス」「リアス・バイシャス」の3産地はいずれも「D.O.」格付けです。

カヴァの熟成レベル

熟成レベルは赤ワイン、白ワインと同様に熟成レベル最上級の「Gran Reserva(グランレゼルバ)」もしくは次に熟成レベルが高い「Reserva(レゼルバ)」の2種類から選びましょう。これらの下に「Vintage(ヴィンテージ)」がありますが、スパークリングワインを開ける時はお祝いモードの時が多いと思います。折角ならレゼルバ’以上のカヴァをあけるのがオシャレだと思っています。

カヴァの辛さ(甘さ)

カヴァの辛さは次の6段階に設定されています。

辛さ(甘さ)によるカバの分類
【Extra Nature(ブルットナチューレ)】 砂糖含有率:3g/L以下(最も辛口)
【Extra brut(エクストラブルット)】 砂糖含有率:6g/L以下
【Brut(ブルット)】 砂糖含有率:0~15g/L
【Extra Seco(エクストラセコ)】 砂糖含有率:12g/L~20g/L
【Seco(セコ)】 砂糖含有率:17g/L~35g/L
【Semiseco(セミセコ)】 砂糖含有率:33g/L~50g/L
【Dulce(ドゥルセ)】 砂糖含有率:50g/L以上(最も甘口)

カヴァの産地

カヴァの産地はカタールーニャ地方にある「Penedes(ペネデス)」を中心とした地方で作られていますので、産地で迷うことはないですね。

カヴァのブドウの品種

カヴァのブドウの品種は「Xal-lero(チャレロ)」「Macabeo(マカベオ)」「Parellada(パレリャーダ)」の3種類が使われていて、殆どのCavaはこの3種類とシャルドネやピノ・ノワールなどとのブレンドですので、特にこだわりがない限り、それほど気にしなくて大丈夫だと思います。

マコト的カヴァ選び方2パターン

カヴァ選びのマコト的定番2パターンを紹介しますね。

  1. Gran Reserva+Brut
    折角のスパークリング、辛口Gran Reservaでお祝いしましょう。
  2. Reserva+Brut
    Reservaしかない場合のみこれ。できればVintageは避けたい。

この2パターンが僕の定番のカヴァの選び方です。「Brutだけなの?」と思う方もいるかも知れませんが、スパークリングワインはちょっと辛口のBrutが人気で、カヴァも多くの場合はBrutを揃えているお店が多いです。また、Brut以上の辛口のみがGrand Reservaの名乗ることができるので、どうしても辛口が人気になります。ただ、どうしても甘口がお好みでしたらSecoかSemisecoくらいを選んでも良いかもしれません。Dulceになるとかなり甘いですね。

 

以上が、レストランやワインショップ等でとっさにスペインワインを選ばなくてはいけない場合に覚えておいたら便利な簡単なスペインワインの選び方です。とてもベーシックな知識ですが、これだけ知っているだけでもスマートにワイン選びができると思いますので、是非、参考にしてみて下さい。

 

以下に、教科書的なスペインの豆知識を掲載しておきますので、もし上記の内奥以上にもっとスペインワインについて知りたい方は、ご一読頂けたら嬉しいです。

皆さんで一緒にスペインワインの旅を楽しみましょう!!

 

スペインワインのランクを決める「原産地呼称」制度について

僕がワインショップやレストランでスペインワインを選ぶ際に先ず見ているのが、ワインの格付けです。格付けは下記の図のように6種類あります。これを何となく覚えておくと、ワイン選びがとっても楽になりますよー。僕の選び方を紹介しますね。

  • V.P. : ちょっと特別なシチュエーションでは絶対にこれ一択!
  • D.O.Ca : 普段から一番飲んでるのがこの格付けのワインです。
  • D.O : レストランやお店にD.O.Caがない場合はD.O
  • その他格付けのワイン : 上記3つがない場合(基本は選びません)

これが僕のスペインワインを格付けで選ぶ際の基準ですね。V.P.とD.O.Caのワインはやっぱり美味しいですよー。皆さんも是非お試し下さいね。

スペインワイン原産地呼称制度

スペインには、品質呼称庁(INDO)(旧・原産地呼称庁)と呼ばれるワインの管理局があります。「原産地呼称制度」とは、スペインワインの品質を高く保つために品質呼称庁(INDO)が定めたワインを評価する厳しい規定で、下記のようにワインを厳しく格付けしています。

ヴィノ・デ・パゴ
Vino de Pago (VP)
品質呼称庁(INDO)によって特に素晴らしいと認定された特別なワインに与えられる称号。単一のブドウ畑から採取されたブドウのみを使ったワインでなければいけません。

デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ
Denominacion de Origen Calificada (D.O.Ca)
品質呼称庁(INDO)が設定した、非常に厳しい生産基準をクリアーした地域で産出されたワイン。スペイン国内最高峰品質の証となる。現在、D.O.Caに指定されているのはリオハとプリオラートの2産地のみです。

デノミナシオン・デ・オリヘン
Denominacion de Origen (D.O)
品質呼称庁(INDO)の委員会が定める、非常に厳しいD.Oの条件をクリアーしたワイン。D.O.Caの次にスペイン国内で高い品質と認定されているワインです。

ヴィノ・デ・カリダ・コン・インディカシオン・ヘオグラフィカ
Vino de Calidad con Indicacion Geografica (VCIG)
2003年のワイン法で新しくできたカテゴリー。VICIGに認定された特定の地域、地区、村落などで収穫されたブドウを原料とたワイン。VCIGで5年以上実績を積んだ生産地は、D.Oワインへの昇格の申請をする事ができます。

ヴィノ・デ・ラ・ティエラ
Vino de la Tierra
上記のD.O.Ca、D.O、VCIGの認定受けていないその他の地方のワイン。ラベル表記は、Vino de la Tierra de の後に産地の町や郡や地方の名が付きます。

ヴィノ・デ・メサ
Vino de Mesa
上記以外の格付けされていない産地で生産されたワイン、もしくは異なる産地のワインを混合した造ったワイン。地域名、ブドウ品種名、収穫年の表示は許されていません。ハウスワインの位置づけと考えてると分かりやすいですね。

スペインワインの主な産地マップ

スペインの主なワインの産地

スペイン・赤ワインの特徴

スペイン・赤ワインの主な産地

リオハ (Rioja)
リオハは、スペイン最古のワイン産地で、スペイン最高級品質の生産地として世界中に知られています。スペインのワインの最高品質の証であるD.O.Ca.格付けのワインを生産できる産地は、スペイン国内ではこのリオハとプリオラートの2産地のみが許可されています。
リオハのグラン・レセルバ(長期熟成ワイン)は、「最高級スペインワイン」の代名詞ですね。僕は、特別な時やちょっと贅沢したい時は「リオハのグラン・レセルバ」、もうちょっと気軽な普段飲みでも美味しいワインを飲みたい時は「リオハのレゼルバ」を選ぶことが多いです。本当にハズレがないですよ!

リベラ・デル・ドゥエロ(Ribera del Duero)
リベラ・デル・ドゥエロもスペイン高級ワインの産地として世界的に有名で、D.O.に格付けされた産地です。リベラ・デル・ドゥエロで最も有名な生産者は「スペインのロマネ・コンティ」と呼ばれるベガ・シシリア社で、1981年にセント・ポール大聖堂で行われたチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚祝賀パーティではベガ・シシリア社のワインが使用されたことでも有名です。ベガ・シシリア社のワインの中でも特に名高いワインは「ウニコ」という銘柄のワイン。葡萄の良年にだけ生産、自社畑のブドウだけが使用され、また熟成期間10年を経て蔵出されます。手間と時間をかけた最高品質のワインですね。

トロ(Toro)
トロは1987年にD.O.に認定された産地です。トロで栽培される黒ブドウは、ティンタ・デ・トロと呼ばれ独特の味わい持ったブドウ。トロの赤ワインは、ティンタ・デ・トロを最低75パーセント使用することが義務付けられています。トロで有名なワインは、ボデガス・マウロ社の「サン・ロマン」。とても美味しいワインとしてスペイン国内だけでなく世界的に人気のワインです。

 

熟成期間による赤ワインの分類

スペインの赤ワインは熟成期間によって4つに分類されています。

【グラン・レセルバ Gran Reserva】
樽熟成:最低24ヶ月、瓶熟成:最低36ヶ月、合計:最低60ヶ月
(特に収穫が良い年代の長期熟成可能と判断された葡萄からのみ作られる)

【レセルバ Reserva】
樽熟成:最低12ヶ月、瓶熟成:残りの期間、合計:最低36ヶ月

【クリアンサ Crianza】
樽熟成:最低6ヶ月(リオハでは12ヶ月)、瓶熟成:残りの期間、合計:最低12ヶ月

【ヴィノ・ホーベン Vino Joven】
樽熟成なしもしくは樽熟成12ヶ月以下のの若飲みタイプのワイン

 

スペインの赤ワインで使われる主なブドウの品種

格付けや熟成期間が「ワインの味の保証」であるなら、ブドウの種類は「ワインの個人的好み」を決める決定的要素ですよね。僕はテンプラニーリョをベースとしてブレンドされ赤ワインを選ぶことが多いですが、ブドウの種類は本当に好みによるので、お好みを探して見てください。

テンプラニーリョ(Tempranillo)
スペインの赤ワインでもっともよく使われているブドウですね。濃い赤色が特徴。僕はグラスに入れた時の色が素敵。他の品種ブランドさせることで多種多様なワインが作られています。リオハでは、テンプラニーリョとガルナッチャをブレンドした非常に上質な長期熟成ワインが作られいます。

ガルナッチャ・ティンタ(Garnacha Tinta)
テンプラニーリョとならぶ、スペイン赤ワインで使われる2大品種のひとつ。ガルナッチャと呼ばれますね。色合いは明るく薄めでグラスに入れた時にちょっと。フルー ティーで甘味が強いが、酸度が低く、酸化しやすい。樹齢の高い樹のブドウから造るワインは、偉大なる凝縮度と複雑性を持つ。

グラシアーノ(Graciano)
ススペイン・リオハ州原産。口当たり優しく、バランス良く、香り高く、気品ある酸を持ち、長持ちするワインを造る。だが、生産性が非常に低く、病気にかかりやすい。完熟すると、色みが濃く、しっかりとした酸味のあるワインを造ることができます。そして芳香に富んでいるのも特徴の一つです。リオハではテンプラニーリョとブレンドされることが多く、テンプラニーリョに足りない華やかなアロマとエレガントさを印象付けます。

元来、グラシアーノは長期熟成に耐えるためレセルバやグラン・レセルバを造るのに最適なブドウでしたが、最近はグラシアーノ単一のヴァラエタルワインを多数見かけるようになりました。

マスエロ(Mazuelo)
スペイン・アラゴン州原産。カリニャンと呼ばれ、世界中に最も広がっているスペイン原産種。ワインは色が濃く、フローラルな香り高く、タンニンたっぷりで、酸も高い。ガルナッチャ・ティンタやテンプラニーリョの補助品種として適している。

 

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スペイン・白ワイン:Vino blanco(ヴィノ・ブランコ)の特徴

スペイン・白ワインの主な原産地

ルエダ (Rueda)
ルエダ、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、実はスペイン国内でもっとも人気のある白ワインの産地なんです。国内のマーケットシェアはなんと40%以上!ルエダはもちろんD.O.です。ルエダの白ワインの特徴は、この土地で栽培されいるVerdejo(ヴェルデホ)というブドウで作らていることですね。ルエダ産のヴェルデホ品種白ワインを名乗るためには、ヴェルデホが最低で85%以上ブレンドされていることですが、ルエダ産のヴェルデホ品種白ワインは基本はヴェルデホ100%のものが多いですね。また、単にルエダ産白ワインでも、ヴェルデホが50%以上ブレンドされている必要があります。この厳しいヴェルデホ品種へのこだわりがルエダの白ワイン味を支えています。。

ペネデス (Penedes)
白ワインの産地として有名なペネデス。ペネデスの「シャルドネ」は上質なだけでなく価格的にもリーズナブル。ペネデスは元々はカヴァの産地として有名でしたが、現在では白ワインだけなく赤ワイン、ロゼも生産しています。ミゲル・トーレス社がペネデスの代表的な生産者になります。
リアス・バイシャス(Rias Baixas)
リアス・バイシャスでは、最新のワイン製造方法、徹底的なワインの品質管理法を駆使し、最高級の白ワインが生産されています。現在では、「スペインで最も上質な白ワインの産地」とし知られています。ブドウの種類としてはアルバリーニョ種が100%使われています。アルバリーニョ種を100%使用したリアス・バイシャスのワインのラベルには「アルバリーニョ・ブランコ」と表示がしてあります。

ラ・マンチャ(La Mancha)
ラ・マンチャは、スペイン中央部に位置するワイン生産地。地図をみれば分かるように、かなり広大な地域で、大量のブドウ収穫地であるとともにスペイン最大のワイン生産地でもり、スペイン全体の3分の1のワインがここラ・マンチャで生産されています。凄いですよねー。ラ・マンチャ地方が夏の厳しい猛暑による激しい乾燥地帯でもありまるため、この地域で栽培されているブドウの90%前後が乾燥に強いアイレンという品種です。このアイレンから作られる白ワインがラ・マンチャの特徴的なワインで、酸味が多くない一方で辛さや渋みを十分に感じられるまろやかで味わい深い白ワインが作られています。大量生産のため、料金的にも比較的リーズナブルなワインが多いのもありがたいですね。

 

熟成期間による白ワインの分類

白ワインも熟成期間によって4つに分類されます。分類名称は赤ワインと同じですが、熟成期間が赤ワインと白ワインでは違います。

【グラン・レセルバ Gran Reserva】
樽熟成:最低6ヶ月、瓶熟成:最低36ヶ月、合計:最低48ヶ月
(特に収穫が良い年代の長期熟成可能と判断された葡萄からのみ作られる)

【レセルバ Reserva】
樽熟成:最低6ヶ月、瓶熟成:残りの期間、合計:最低24ヶ月

【クリアンサ Crianza】
樽熟成:最低6ヶ月、瓶熟成:残りの期間、合計:最低12ヶ月

【ヴィノ・ホーベン Vino Joven】
樽熟成なしもしくは樽熟成12ヶ月以下のの若飲みタイプのワイン

 

スペインの白ワインで使われる主なブドウの品種

「ワインの個人的好み」を決めるブドウの種類。赤ワイン同様、ブドウの種類は本当に好みによるので、下記を参考にお好みを探して見てくださいね。

アルバリーニョ(Albariño)
スペインを代表する、白ワイン用の最高級ブドウ品種です。スペインの白ワイン選びで困ったら、僕はリアス・バイシャス産のアルバリーニョをオススメしています。酸が豊富でバランスの良い味わいが特徴。あらゆる料理にマッチする万能高級品種ですね。日本食にもとっても合いますよ。

ベルデホ(Verdejo)
ベルデホ、基本的にはカヴァの原材料として有名(後述)ですが、白ワインにも広く使われています。主にスペイン中央部から北西部の地域で栽培されています。酸度も強く重たいフルボディー向きなしっかりとした白ワインが出来上がります。白ワインの原材料として有名なアルバリーニョとならんで、スペインでは白ワイン用ブドウの最高品種とされていますね。カヴァでしか味わったことのない方も、是非、白ワインのベルデホも試してみて下さい!。

アイレン(Airén)
アイレンは、ラ・マンチャ州などスペイン中央部南部で多く栽培されている白ワイン用のブドウ。実は、このアイレン種がスペインでも最も多く生産さている品種です。スペインのブドウといえば赤ワイン用のテンプラリーニョを思い浮かべる人が多いと思いますので、白ワイン用のアイレンがスペイン国内生産量第1位というのは意外ですよね。因みに、テンプラリーニョはアイレンに次いで第2位です。味わいはとても軽やかで飲みやすいのが特徴で、万人から受け入れられる飲みやすい白ワインとなります。また、乾燥に強くスペイン全土で広く生産されています。これらが生産量No.1の理由ですね。大量生産のため、値段もリーズナブルなものが多いです。

 

 

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スペイン・スパークリングワイン:Cava(カヴァ、カバ)の特徴

カヴァの産地

カヴァ全生産量の95%はカタルーニャ州「Penedes(ペネデス)」で生産されています。その他、アラゴン、リオハ、バレンシア州でも造られていますが、やはりカタルーニャ州産のカヴァが人気です。カヴァは「D.O.」認定を受けていますが、産地が1つに特定されていない(複数の全くことなる産地で生産される)D.O.認定はカヴァのみとなります。

 

熟成期間によるカヴァの分類

カヴァ熟成期間によって4つに分類されます。分類名称が赤ワインや白ワインと少しだけ違います。

【グラン・レセルバ Gran Reserva】
瓶熟成:最低30ヶ月
Brut、Extra Brut、Brut Natureの辛口のみ、Grand Reservaを名乗ることが出来ます。

【レセルバ Reserva】
瓶熟成:最低15ヶ月

【ヴィンテージ Vintage】
瓶熟成:最低9ヶ月
(単一年のブドウで造られたカヴァ。)

【ノン・ヴィンテージ Non Vintage】
瓶熟成:最低9ヶ月

 

辛さ(甘さ)によるカヴァの分類

既に前述していますが、ここでも再度掲載しておきますね。

【Brut Nature(ブルットナチューレ)】 砂糖含有率:3g/L以下(最も辛口)
【Extra Brut(エクストラブルット)】 砂糖含有率:6g/L以下
【Brut(ブルット)】 砂糖含有率:0~15g/L
【Extra Seco(エクストラセコ)】 砂糖含有率:12g/L~20g/L
【Seco(セコ)】 砂糖含有率:17g/L~35g/L
【Semiseco(セミセコ)】 砂糖含有率:33g/L~50g/L
【Dulce(ドゥルセ)】 砂糖含有率:50g/L以上(最も甘口)

 

カヴァで使われる主なブドウの品種

カヴァのブドウの品種は「Xal-lero(チャレロ)」「Macabeo(マカベオ)」「Parellada(パレリャーダ)」の3種類が使われていて、殆どのCavaはこの3種類とシャルドネやピノ・ノワールなどとのブレンドですね。

Xal-lero(チャレロ)
カヴァの3大品種の一つ。単独で白ワインをつくることもできるが、多少渋みが強く重たいワインとなる。マカベオとパレリャーダとブレンドすることで渋みや重たさが抑えれたカヴァとして生まれ変わります。

Macabeo(マカベオ)
カタルーニャ地方を中心にスペイン北部で主に栽培さている品種。カヴァの3大品種の一つです。カタルーニャ地方ではカヴァの原材料として使われますが、リオハでは白ワインの原材料となります。

Parellada(パレリャーダ)
バレリャーダはカヴァの3大品種の一つ。カタルーニャ地方の固有種ですが、現在はカタルーニャ地方を中心に他の地方でも栽培されています。白ワインの原材料としても使われることがあり、フルボディーなしっかりした白ワインとして人気がありますね。

 

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美味しいスペインワインとの出会いが、皆さんの人生の忘れられない素敵な思い出になることを願っています。

 

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